1「指導者の立場になって」
引退してから中学校の講師の仕事に就いた
最初は自分のやってきたことや考え方に自信があったしプライドも多少あった。笑
だが、色んな指導者のやり方を見ていく中で、色んなやり方があり、楽しめるトレーニングがあり、小さな世界で生きてきたと感じた。
指導では、凡てが思っている通りにいくわけもなく、また、逆にそれが良かったり?と、ようわからんと思える経験もあったり・・・
そんなこんなで、私は指導者としてまず、自分の固定観念を捨てるように心掛けた。そして、色々な生徒に対して対応できるような知識を持つという氣持ちで勉強をし続けないとあかんと思った。
指導するために、色んな練習方法をまず自分でやってみる。あとはそれらを生徒に合わして「どーやって伝えよう」と考えると、色んな角度で「もの」の見方ができるようになった。そんな考えで物事を見るようになると、今までやってきたトレーニングが、もっとこうした方がいいかもとか、バリエーションも作れるようになっていった。
あとは、トレーニングと競技動作の繋がりが見えてきて、より動作を意識してトレーニングができたり、自分のトレーニングの質も変わってきた。
この頃から、色んなトレーニングや考え方を持った人と出会っていく。
出会った人の中に整骨院の先生で「身体をさわりバランスを整えるには、自分のバランスがいい状態でなければ、相手の身体のバランスがわからないし整えることはできない。まずは、自分がなって欲しい状態であること」という考えを持ち仕事されてる先生がいた。
この考えに出会ったとき、すげー、これや、プロや、本物や!と感じた。
私も指導者として、そういう指導者でありたいと感じさせられた。
私は指導者になったことで、自分の世界が広がった。選手であった(固定観念があった、小さい世界しか見えてなかった)ときには出会えない世界に出会えていった。
私自身、考え方が変わり、練習方法が変わり、身体の変化を体験し、これはまだまだいける!と思い選手復帰を考えはじめたのである。